DTMで作れる曲は特にジャンル制限があるわけではありません。
大抵どんな曲であっても、しかるべき音源などが揃っているならDTMで作ることが可能です。
しかしながら、DTMが得意とするジャンル、不得意とするジャンルというのはやはりあります。
というのも、そもそもDTMの打ち込みデータはMIDIデータとなるわけですが、MIDIというのは元々シンセサイザーの演奏の為に作られた規格であった為か、鍵盤楽器と相性が良い反面、それ以外の楽器の演奏情報を表現するのはあまり得意とは言えない為です。
特に弦楽器系はあまり得意としていません。
もっとも、この辺りの事情については最近はギター専用音源やオーケストラ用音源等が充実している為、音源がしっかり揃っているならあまり問題では無くなりつつあります。
ただ、オーケストラや、ジャズといったジャンルは元々生で聴くことが基本のジャンルとなっており、そういったジャンルはやはりDTMと相性が良いとは言い難い面があります。
友人のジャズドラマー曰く、打ち込みで演奏を再現するのは、出来るっちゃ出来るのかもしれんが、時間が掛かりすぎる。
そんなことをする位ならドラマー雇って演奏させたほうが早いし安上がりだ、とのことです。
確かに非常に細かなニュアンスまで再現しようとした場合、打ち込みでは時間が掛かりすぎる面があるのは否めません。
もっとも、上記の意見はプロとしてお金が絡む時の話であって、アマチュアとして活動している場合は時間が掛かろうが打ち込みでやってしまえば自分一人で済むため、こっちの方が経済的とも言えます。
ただいずれにせよ、打ち込む人間が打ち込もうとしている音楽ジャンルについて十分に知っていなければ、どういう風にすれば良いのかが全く判らないということになるのは確かなので、やはり打ち込もうとしているジャンルの曲を沢山聴くことから始めるのが必要ですね。
曲を聴いた上で、それをどうやって再現させれば良いかという段階になって初めてDTMの技術を活かせるようになるのです。