エンベロープ(ADSR)の話

エンベロープというのは、音量の時間的な変化のことです。
鍵盤を押し、発音した後に音がどのようにボリューム変化を起こすのかを設定するのがエンベロープの役割となります。
音量と聞くと、なんとなく音色とは関係無さそうなイメージを持たれる方もいらっしゃるかと思いますがさにあらず。
意外とこのエンベロープというのは音色に影響を与えるものなんです。

特にアタックの部分が顕著なんですが、発音を開始してから最大のボリュームになるまでにどれ位の時間が掛かるかによって人間の感じる音の感じというのはかなり変わってきます。
最大音量まで0.01秒とかそれ位の速さで変化した場合、かなり鋭いアタックとなり印象強い音になります。
最大音量まで1秒位かけるような音の場合、かなりふんわりとした印象の音になります。
(PAD系の音なんかはそんな感じですよね)
またサスティーンレベルがほぼ100%になっている場合で、アタックタイムが極短い時間に設定されている場合はオルガンのような印象を与えます。
逆に、ディケイタイムを5秒程度に設定し、サスティーンレベルが0になっている場合はピアノ的な減衰音になります。
倍音構成が同じであっても、このエンベロープの設定によってまた音色の持つイメージが異なってきますので、音を作る場合はあらかじめしっかりと方向性を決めてかからないとどっちつかずな音になってしまいがちです。
注意しましょう。

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