DTMで音楽製作をする場合、最低限どんな機材が必要なのか?
まずハード面から考えてみますと、これはもう簡単で、音を鳴らすことが出来るパソコンがあればそれで良い、ということになります。
もっとも、だからと言って20年前のパソコンでも大丈夫か?と言われると流石に無理としか言いようがないのですが、私の感触では大体Pentium4の3GHz以降くらいのスペックがあればいけるとみています。
あと、メモリはWindows XPで使用しているなら1GByte以上、Vista/7なら2GByte以上あればどうにかなるでしょう。
この辺りのスペックは、既にパソコンを使っている方なら多くの場合はクリアしているんじゃないでしょうか?
(メーカー製PCを使っている方はメモリが足りないかもしれません。その場合は増設することをお勧めします)
で、この最低限のハードウェアを揃えた上でソフトウェアを考えてみます。
今は良い時代で、質の良いDAW/MIDIシーケンサーがフリーで入手出来ます。
DAWでフリーの物としては、Music Studio Producerがあります。
このソフトは結構昔からあるDAWですが、着々と質を上げてきており十分実用に耐えうる品質を持っています。
MIDIシーケンサーとしてはDomino、Cherryが有名どころでしょうか。
フリーのMIDIシーケンサーは他にも色々出ていますので探してみるのも良いかと思います。
MIDIシーケンサーを使用する場合は同時にVSTホスト等も必要になります。
VSTホストとしてはMiniHostやVSTHost等があります。
VSTHostの方は古いバージョンのソースコードがダウンロード出来るので、そこから自作出来る方は挑戦してみるのも良いかもしれません。
また、MIDIシーケンサーの場合はMIDIの入出力の機能しか持っていない為、外部に音源を持たない場合はそのままでは演奏出来ません。
そこで、MIDIループバックデバイス(MIDI Yoke,MIDI-OXなど)を使用してパソコン内部にMIDI信号の線を作ってやります。
これは何をするソフトかと言うと、通常MIDI出力はSound Blasterやオーディオ出力機器に付属しているMIDIポートから出力先を選ぶことしか出来ませんが、このMIDIループバックデバイスソフトを入れてやると、MIDIループバックデバイスが仮想MIDIポートをパソコン内部に作成し、そこがMIDI出力先として選択出来るようになるのです。
このままだと特に良いことは無いのですが、この後MIDIループバックデバイスの仮想MIDI入力ポートからVSTホストに入力してやり、VSTホストに設定したVSTiで音を鳴らします。
残念ながらMIDIシーケンサーではDAWのようにVSTオートメーションを使用して演奏中にパラメータを変更することは出来ないのですが(MIDI信号のやりとりしか出来ない為)、それでも通常十分な性能と言えると思います。
フリーのMIDIシーケンサー/DAWを使用するとして、その上で音を鳴らす為のソフトシンセが必要となります
まずWindowsでは有名なソフトシンセとしてSynth1があります。
これはバーチャルアナログシンセですが、使い方も簡単でその上非常に軽いソフトなので、とりあえず入れておくと間違いは無いと思います。
他にもVSTiは非常に多種多様な物がフリーで出ていますので、KVRというサイトで検索をかけてみると面白い物がみつかるかもしれません。
このように、DTMはやろうと思えば殆ど投資無しで始める事も出来るので、試しに一度やってみるというのはアリだと思います。