音色の変化を音楽に積極的に取り入れるという方向性は、シンセサイザーが出来た以降の近代の音楽の特徴の1つともなっています。
この、音色の積極的な変化はDTMによる作成を行う事で再現性や創造性をより高める事が出来ます。
もともと、シンセサイザー自体はコンピューターとは関係ない楽器として発生し、発展しました。
しかしMIDI規格等が出来、シンセサイザー同士の連結がやりやすくなった辺りからコンピューターがシンセサイザーをコントロールする為のシーケンサーの役割を果たせるようになってきました。
(昔はMSXというおもちゃのようなパソコンでMIDIシンセサイザーをコントロールする事等が出来ました)
これがより発展し、シンセサイザーがパソコンの中のソフトウェアとして実装されるようになってくるといよいよパソコンによる音楽創作が本格化します。
今の時代、シンセサイザーの各種パラメータはパソコン上でリアルタイムに操作する事が出来るようになっています。
そういう事がやりやすいように、ソフトシンセによってはX方向、Y方向にそれぞれ別々のパラメータを設定してマウスで任意の箇所をクリックしたりドラッグしたりする事によりパラメータを操作する事が出来るような機能を持った物もあります。
そういった物を使うと、人間的な不規則性を併せ持ちながら再現性のある、そしてコントロールされた音色変化を作り出す事が出来ます。
また、こういった音色変化についてはやはりマウスでは限界があり一度に2パラメータまでが限界となりますが、フィジカルコントローラーとして発売されている物を使用する事で更に多くのパラメータを同時に編集する事も可能になります。
(もっとも、古い安物のフィジカルコントローラーは単に特定のMIDI信号の編集だけしか出来なかった為、色々と機能面で不満が残りますが)
音色変化というのは、言ってみれば発声している倍音を変更する行為です。
従って、そこにはやはり音楽理論が適用される面があります。
こういった音色変化を、闇雲にいじりまくって面白い音が出るまでトライ&エラーを繰り返すよりは、理論的な勉強をしてより思い通りの変化をさせられる力を身につけるべきでしょう。